2006年08月02日

師の薫陶…

 7月29日に、大学の恩師が亡くなられました。そして昨日8月1日、告別式がありました。

 本来ならば、何が何でも駆けつけたかった。でも、俺は行けませんでした。

 詳しくは書きませんが、昨日は仕事上で大変な1日でした。たぶん天国の先生も許してくれるものと、勝手に思いこんでいます。

  

 先生にはホントお世話になりました。

 う〜ん、親身…というよりは、若干距離を置きながら見守ってくれていた感じ。だから学生に好きなことをさせてくれました。

 大学の教授といえば、自分の研究に関係あることをさりげなく強要する人もいます。自分のゼミ(個人研究室)の学生を、単なる助手というか、4年交代の捨て駒のように使い捨てる人だっています。

 そうかといえば、学生と友達感覚の教授、マスコミ好きな教授、指導に親身な教授、講演会などアルバイトに忙しい教授…、さまざまです。


 俺の恩師は、いろいろと苦労された人です。だからそのせいもあるのでしょうか、学生の研究には基本的にダメ出しをしませんでした(もちろん論外なものはしますよ!)。
 テーマというか題目を選ぶのに、あーしろ、これにしろ…なんて絶対に口にしませんでした。

 そして、学生が自発的に選び出すことを大事にされ、それが先生にも不得手な分野については、積極的に他大学や他機関の専門の先生をご紹介してくれました。

 俺は、大学教授…学問の師として、先生のスタイルが好きでした。

 先生はあまりお酒は嗜まないようで、一緒に飲んだ記憶はほとんどありません。だからあまり友達感覚の親近感はありません。
 だから、先生の前では緊張するし、失敗しても、それが努力の結果であれば、叱られることはありませんでした。

 学生時代にはちょっと物足りなくも感じていたのですが…。




 仕事でお付き合いのある、ある大学の教授は、正反対なタイプでしょうか?
 学生の研究テーマについては、結構口を出すようですし、授業が終われば学生との飲み会。飲んでこそ学問…を実戦しておられるようです。
 だから熱心なお弟子さんも多いし、人気があるのでしょう。

 でも、基本的に俺は、そんな大学での師弟関係やヒエラルキーを、一般社会にまで持ちこんでくる、いや、そのことに気が付かない無神経さが嫌いです。俺はその大学の卒業生でも何でもないんですけどね。

 その大学というのは、結構卒業生でコミュニティを作り、排他的な感じが強いと思います。
 最近でこそ、そうした感じは薄まってきてるのかも知れませんが、それでも根っこが同じ。

 ですが、日本のある学問をリードしてきたことも事実。その自信と誇りが裏付けされているからなのでしょう。

 実は、ひがみ…かも知れません。俺はその大学に3回もフラれてしまいましたから…笑。
 今では、当時行かなくて良かったと心から思っていますけど。



 だから余計に、俺の恩師の偉大さがわかります。学生当時はちょっと物足りなく思っていましたけど、卒業してみてわかる師のありがたさ。

 そして、何にも恩返しすることなく、先生は旅立たれてしまいました。さらに告別式にも参列することができませんでした。不肖の弟子ですね。



 先生は、退官するときの最終講義でこんなことを言っていました。

 「研究してみて、すぐにわかることもある。だが10年同じ研究をしてみてはじめてわかることもある。だから継続することに意味があるのだ。」と。


 あらためて我が身を振り返り、先生を教えを守っていないことに気が付きました。

 今、目の前の多忙さに忘れがちだけど、もう少し自分の研究について考えてみようかな。





(実は、仕事+カードが理由だ…なんて、先生には言えないですね…笑)
posted by Fe at 00:55| 長野 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 一期一会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんだか、マスターキートンの師匠を思い出してしまいました。勝手な妄想ですけれど・・・

お会いしたこともないのに僭越ですが。いい師匠だったと思ってくれる人が一人でもこの世にいるだけで、教授はとても喜ばれてると思います。

僕もてめぇがあの世に行くときに、誰か一人でも「あいつがいたから人生がちょっと面白くなったよ」って感想を持って欲しいなと思ってます。

この年になってくるとなんだか死が身近になってきましたね。身内のデーモンハンドは時に耐えがたいほどの痛みです。

まだまだ修行が必要だ、俺。

って何書いてるのかわかんなくなってきちゃったよ!
Feさん、すいませんー
Posted by Basquiat at 2006年08月02日 04:38
>Basquiatさん

 マスター・キートン…、俺も大好きなマンガです…笑。

 けっこう小さいときから、「人間はなぜ生きているのだろう?」って考えてた。生きることになんの意味があるのかを。

 なんか偉そうで恥ずかしいのですが…笑。

 子孫繁栄のみ…だったら、他の動物と同じですよね。何か他に意味がないのかなって。

 そんで至った勝手な結論。

 生きている間(もしくは死後も)に、自分ではない誰かに、どれだけ影響を与えることができたのか?

 そこには結婚も子育ても含まれますし、歴史的な偉人だってそう。

 まさに監督の感想と同じですね。今はそれだけで、生きていて、そのチャンスがあって、よかったなって思えるんです。
Posted by Fe at 2006年08月02日 12:16
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